黙想という言葉はよく耳にする言葉かもしれません。黙想のやり方や指導などは様々ありますが、その一つはイエズス会創立者、ロヨラの聖イグナチオが自分の体験から見出された「霊的なトレーニング」、つまりほぼ一ヶ月の霊操です。霊操ということばを聞くことだけでも、難しい印象を感じてしまうこともあります。しかし、ロヨラのイグナチオは人々に助けとなるあらゆる事柄に対してきわめて柔軟でした。
日中の仕事をしている人々にとって、1ヶ月ほどの霊操に専念することはかなり難しいので、イグナチオは霊操の中で、第19番の指示によって、日常生活で行なわれる霊操を考えました。日々の霊操はあくまでも日常の生活の経験 「から」 出発し、日々の生活における神の恵み 「に」 気づくようにという霊的な行いです。具体的には、この19番の指示において、黙想者は1ヶ月のイグナチオの霊操を行なう代わりに、どなたでも、どのような場所(職場やご自宅など)でも、平常の仕事を続けながら、霊操の順番に沿って、1日約1時間を霊操に当て、多少時間を延長して、日々の霊操を行うことができます。六甲教会の青年会は2002年4月から「日々の霊操」を行っています。青年会の一年のプログラムで日々の霊操をすることになったきっかけは、「いやし」の体験、もっと自分が日々の生活において神の恵みに気付くように、そういった希望から生まれたものです。
現在、六甲教会のホームページにも日々の霊操についての案内は載せてあります。それに関心や興味を持つ方はどうぞ六甲教会のホームページ
http://www.rokko-catholic.jp/
のオンライン黙想(イグナチオ的な日々の霊操)のところを見てください。詳細の説明を希望する方は、声をかけてください。これからも毎月の六甲カトリック教会報(編集注:ホームページにも掲載されます)に「祈りで共に生きる」の欄を形成し、それに毎月の祈りの要点を載せます。祈りに対する親しみがあればあるほど、きっと私たちの日々の生活は「物理的」なものを中心にするだけではなく、「霊的」な側面もますます豊かになるでしょう。
バンバン・ルディアント神父