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 神 様 の 15 分
                                         ダニエル・コリンズ神父

 間もなく四旬節がやってきます。復活祭に向けての準備が始まり、そのためのいろいろな典礼があり、時には断食をしたり、時には犠牲を払います。

 私自身は、今年の四旬節は祈りの時期にしたいと思っています。
 普段の、喜びも悲しみも悔いも願いも私の方からの一方的な話しかけになっている祈りではなく、ただ聞く祈りの時間を持ちたいと思っています。神様からのメッセージをゆっくりと聞きたい。生活の中に起きるできごとでさまざまに話してくださる神様からのメッセージ、失敗や希望などを通して語られる神様のことばを私は充分聞いているだろうか?神様の教えをきちんと聴いているだろうか?

 先日、広島の音楽大学の学長をしていた神父が亡くなったが、彼は音楽関係者だったので確かにいい耳を持っていた。彼には神様のメッセージはどう聞こえていたのだろうか。

 聴くこと ―― 言われていることだけではなく、裏に隠れているものに気づき、深い意味まで聞き分けたいと思います。時々、信徒の方に、イグナチオの霊操をしたいので指導をしてほしいと言われますが、私はその方たちに「普段、どのように祈っていますか」と質問をします。祈りで"聴く"のは難しい。しかも耳で聞くのではなく、心で聴くのです。

 ひとつのやり方として、時間を取るようにしましょう。多くなくていいのです。自分の生活の中の15分を神様の15分とするのです。ひとりになって、神様の前に身を置き、耳を澄ませましょう。どういう心を持って神様の前に出るか、何を聴くべきか、祈りを中心に自分の心の中の雰囲気を変えていくのです。そうすれば、神様と共にいる心持ちになって、その時間を深めることになるでしょう。たった15分が豊かなものになるはずです。

 六甲教会は四旬節の時期に十字架の道行きを行いますが、その中で必要なことは祈る心です。神様からのメッセージを聞くことです。信仰年の復活祭にあたり、私たちはどんな風に変わるべきでしょうか? その鍵は祈りであり、聴くことができるようになることです。
さぁ、"祈りの共同体"となるために、私たちは歩み出しましょう。

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