昨年の夏は記録ずくめの猛暑でした。"暑"いより、熱い・ホットヒートの方がピッタリの夏でした。地球の温暖化が騒がれはじめて何年経ったのでしょうか。一向に大国においては、地球の温暖化対策すら出さないのが現状です。にもかかわらず、経済成長率は世界第一位とか二位とか競い合っています。「三位じゃいけないのですか!」と言いたくなりますね。
経済の主流IT産業界の進展は、凄まじいものが見られます。この発展ぶりを見るとき、かつての高度経済成長期を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。政治家、官僚、企業経営者が談合し、国の経済成長政策の遂行と企業の保護のためには、どのような"負の側面"がもたらされようとも無視した政策そのものが、現在のIT産業界の経営者たちの発想なのです。彼らの政策は、自社の収益や損失、市場株価の推移、自社の商品開発投資、事業拡大の規模といった数字だけに終始することがメインとなっています。したがって、もうそこには"負の側面"を担うことになる弱者、あるいは将来を担っていく子どもの心の問題とか親子関係のあり方と言ったことには、全く関心さえ示さないのです。皆がすべて、そうだとは言えないでしょう。しかし、この現実を知らされるとき、そうとしか思えないのです。経済に無頓着な者でさえ、将来を生きる子どもたちのことを考えるとき、不安になるのです。
儲け主義の経済至上主義は、バブル経済崩壊後、その白黒の凄まじさがエスカレートしました。事業・業務の合理化・効率主義、分社化・下請け化(分業)、そして派遣労働力へのシフトといった労働力の"たたき売りor買いたたき"の実態は、殆ど搾取と言っても良い状態になっています。
この様な状態に口を閉ざしたままで良いのでしょうか。この現実をどのように受け止め、どのように改善すれば良いのでしょうか。休日も取れず、サービス残業の労働実態の中で家族の平和とか子どもの育児・教育を真剣に考える家庭はどれ程あるのでしょうか。当然の結果として、DV(家庭内暴力)や子どもへの虐待が増加しているのです。
この現実社会の中で、何も知らずに働いている若者たちに「希望をもって、明日に向かって生きなさい。今の苦労は必ず将来の肥やしになる」と言えるのだろうか。弱肉強食、傍若無人、我田引水など、自己中心の社会の中で「優しい心、人への思いやり、感謝の心」は口上だけで、自己中心に上手く世渡りすることが、現代人の処世術なのでしょうか。事実そんなタイプの人間が、聖職者の間にも増えているのです。
新たな年、先ず、自分自身から抜本的な改革をする必要があるでしょう。自分が変わってこそ、周りに変化が起こることは確かです。困難なときだからこそ、粉骨砕身の気概で現代病の根源をキリストの愛で治療しませんか。自分のためではなく、人のために奉仕できる新たな年、変革の年にしませんか。あなたと、そして新たに私たちの中に生まれて下さった主イエスと共に生き直しませんか。
キリストによって、キリストと共に、キリストのうちに