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図書紹介  自分を知り、神を知る」

       「思い起こし、物語れ」 −マルコ福音書のメッセージ- 上・下

                                           三輪 黎子

 以前に、多分この同じ項目で、別々にご案内した事があると思いますが、今回はこの2冊の本を同じ目的の為に紹介したいと思います。 最近、黙想をなさる個人の方とか、小グループの方の話をよく耳にします。それで、今日、改めて紹介する2冊の本を、私自身よく便利に使っているので、この紙面を借りて、お知らせします。黙想といいますと、どこかのグループに参加するとか、どこかの黙想の家でと考えがちで、それも大切な一因をもっていますが、自分の部屋で、気軽に聖書とノートを持って、主キリストと対話するのも楽しい黙想です。一ヶ月に一度、適当な半日を主と共に過ごす事ができます。 そのために一番やさしい方法として2冊の本を紹介したいです。

第一の本は、「自分を知り、神を知る」  カルロ・マリア・マルティーニ枢機卿著 
                                      女子パウロ会発行 

 これはミラノ教区の神学院の学生の為に枢機卿が行なわれた黙想会の講話集で、本のタイトルがテ−マになっている、『レクチオ・ディヴィナ』の方法を使った黙想の指導書です。導入の個人黙想の方法に説明されていますが、『レクチオ・ディヴィィナ』は昔から使われている「聖書による祈り」の一つの方法で、現教皇もこれを勧めておられます。 黙想の進め方は5段階に分けて丁寧に説明してありますから、少し馴れられると、この部分が終わられた後で、9つの箇所を使って実践することが出来ますから、このやり方に馴れられることで、もっと広く、深く主との対話に入ります。祈りには心と熟練が必要です。

第2の本は、「思い起こし、物語れ」 − マルコ福音書のメッセージ- 上・下 
                          シルヴァノ・ファウスティ著 女子パウロ会発行

 上記の『レクチオ・ディヴィナ』でやり方に馴れましたら、この本を使ってマルコの福音を通して、神の業と主キリストの慈しみを体験するのはどうでしょうか?マルコ福音史家は、彼の福音を読み始めた者を直ぐに福音宣教の世界に投げ込みます。著者も言っているように、先ず、イエスを知る立場に、ついでイエスと親しくなり、最後にイエスを限りなく愛するようになり、遂に教会の中で、み言葉から洗礼へ進み、感謝の祭儀にまで至るようになります。 つまりキリスト者が形作られていきます。 この本をどんな風に使いながら、黙想に入るかは、最初の所に丁寧に説明してあります。 根気よくイエスを知り、親しくなり、愛するようになるまで、主も私達の霊的成長と共に歩んでくださると確信しています。 信仰を保つには愛と忍耐が必要です。
 第1の本から始められて、第2の本に進まれ、毎月1度でも続けてなさるようにお勧めいたします。 

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