この本は、全世界の諸宗教についての写真です。写真を通して訴えたいことがあります。それは宗教の名によって良い事がたくさん行われたこともあれば、宗教を口実にしてテロや戦争を引き起こした者もいます。それについて解説で書かれています。
この本の英語版とフランス語版の題は『聖なる場所と聖なる儀式』になっておりますが、元のスペイン語版は「En el nombre de
un dios」となっております。そこで『神(大文字のDios)の名によって』と言うのではなく、『ある神(小文字dios)の名によって』と書いてあるのにはわけがあります。というのも、神の名によって憎しみや戦争や迷信や熱狂心などを正当化しようとすれば、それは「神の望み」であるはずはないのです。
目次は次の通りです。
序文:E.Rubio 解説:J.Masia
1部 巡礼・聖なるものへの旅 2部 神殿・聖なるものの住家
3部 供え物と象徴 4部 魂の風景
5部 逆説的な解釈 むすび:J.Masia
尚、スペイン語版は、六甲教会図書質に備えてあります。
J.Masia神父
書棚を眺め巡ってこんな本を見つけた。
『日本の文章』 外山滋比彦 著 講談社学術文庫648、1984年初版。
書かれてあることには共感するところが多い。
『日本語の個性』外山滋比彦 著 中央新書433、1976年初版。
この中の1章「宗教と言葉」には大いに共感を覚えた。
それにしてもカトリック関係の本はどうしてこうも面白くない本が多いのだろうか。面白くなければ読んでくれない。読んでくれなければ本屋の棚からも追い出される。宣教にはほど遠い結果になる。カトリックの宣教はともすれば「俺達はこうだ」という主張が先に立って、相手には「どうぞご随意に」となる傾向がある。この2冊の本は、我々も心すべきことを示していると考える。
ついでにもう一つ。ネットサーフィンをしていて、たまたまこんなサイトに出会った。もうご存知の方も多いかもしれないが、まだの方は一度覗いてみられては。カトリックだけの内容ではないから、それなりの心構えと選択が必要だが、外の社会を知らなければ宣教は覚束ない。
三好
榮之助
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