ガルディーニ著(女子パウロ会 2008年)
パパ様は今年を「パウロ年」と定められた。知ってか知らずにか、書店で聖パウロに関する著書を見ることが多くなったように思われる。 本書は異教の社会に生きる我々にとって、今年が「パウロ年」と定められたことの意味を理解するためにも格好の書である。特に最終12章は今、我々が何をしなければならないのかを、改めて示している。聖パウロの意味を知るためには、先に出版された「聖パウロ」(ドウコー著 女子パウロ会2006年)よりも、本書の方がより直截的で理解し易い。 尚、「キリシタンと西洋音楽」(横田庄一郎著 朔北社 2000年)も現代のこの国に生きる我々がどう信仰を守るべきか、併せ読むと多くの示唆が得られる。但し、教外者の本を読む時は、カテキズムをしっかり踏まえていなければならない。 教会報の記事を読んでも、現代の信者はどれほど本を読んでいるのか、疑念を抱く。独りよがりに陥らないためにも、広範囲のまとまった本を読まなければならない。我々は信仰に生きることにあまりにも怠慢ではないだろうか。スポーツ選手たちと比べても。 (ヨハネ 三好 栄之助)