『かばの詩』

グイノ・ジェラール著
「喜びの家」刊

　『真珠の首飾り』という本を2003年５月号の教会報で紹介しましたが、その本と同じ著者による書物です。各ページに小さい絵があり、デッサンがあって、絵本のように楽しいですが、50編の詩は著者の日ごろの神との付き合いや、周りの人との付き合いや、自分自身との付き合いを描いていて、「なるほど」とうなずきながら読めます。

　ある女子修道会で分かち合いに使っておられると聞きました。
それもできますが、例えばホームレスという詩の中で、「主よあなたの内に住まわせてください。あなたがぼくの内に住まわれる為に･･･そうするとわが神よ　あなたもぼくも決してホームレスにならない」と著者は詩っていますが、2004年10月の台風で著者自身が司祭館の崩壊という憂き目にあって、ホームレスのように他の人の家に住まわれた事と考え合わせると、神様も随分ユーモアに溢れたユニークなプレゼントをなさるものだと、改めてこの本を身近に感じながら読み直しました。

　大阪教区の司祭ですし、是非、読まれるようにお勧めいたします。

（三輪　黎子）