阪神淡路大震災から10年。私達は震災という大きな痛みを体験致しました。今年に入り、あの時の苦しかった、恐ろしかった、悲しかった思いを忘れる事のないよう、追悼ミサ、祈りの集い、巡礼ウォークなどが各所で行われ、多くの方々はどこかで参加されたことと思います。その地震直後、神戸社会活動センターの野宿者支援の一つとして始まった“炊き出し”の活動も今年で10年を迎えることになりました。
センターでの谷間におかれた人々への支援は、夜回りをして《お昼ご飯食べられますよ》と声を掛け、ご飯を食べて元気になったら《シャワーあびられますよ》 《散髪しますよ》 《衣服、毛布提供しますよ》 《洗濯も出来ますよ》 力がつけば《生活相談に応じますよ》 と自立する為の支援活動が今なお続けられています。
神戸地区の小教区が分担して協力することになった“炊き出し”。地震直後の50人位だった利用者は350人位に膨れ上がった時期もありましたが、神戸中央教会、活動センターの建て直しに伴い、炊き出しと生活相談は小野浜公園で、医療相談、散髪、衣服、毛布の提供は下山手集会所でと2ヵ所に分かれて活動する事になりました。現在、小野浜公園には常時150人近くの人が温かい食べ物だけでなく、語り合える人を求めて集まってきます。小野浜公園での簡易設備のなか、雨の時、台風の時、真夏の暑い時など、どのように活動が出来るかなどの、情報や意見の交換、センターへの要望申し入れなど、各小教区の炊き出し担当者の中から生まれたのが“炊き出し連絡会”です。
各々小教区の事情に合わせて、いろいろな問題を改善しながら今日に至っています。
センターは2月末で下山手集会所から新しく出来た中山手へ全て移ります。野宿者の支援活動は地域との話し合いで一日に30人が、火、木、金にセンターに出入りできるようになりました。これもどのように変わっていくか分かりません。新しい出発には困難な問題が数多くあります。“炊き出し”については引き続き小野浜公園でする事になりました。六甲教会も少人数で頑張っております。
担当日 毎月第2土曜日 と 東ブロック担当日(年2〜3回)
時 間 朝9時30分〜午後1時頃まで
場 所 イグナチオホール台所
教会で調理して、小野浜公園で配食するだけにして運んでいます。少しの空いた時間、ご協力ください。皆様の暖かいご支援をお待ちしております。
(高木登世子)