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12月号のテーマ:エルサレムに向かって、弟子たちの心の目を開くイエス

 何ヶ月もイエスの生涯を味わい、いよいよ今月の祈りで33年間のイエスの生涯における最も決め手となる出来事に触れていきます。それはエルサレムの出来事です。
マルコ福音書では、エルサレムに向かっているイエスの旅の中で、ご自分の死と復活の予告は3回も弟子たちや人々に伝えられ、予告の始めと終わりに2回の盲人のいやしの劇的な奇跡(8:22-26、10:46-52)が導入されています。マルコ福音書にとって、この2回の奇跡はあくまでも単なる奇跡物語ではなく、イエスの「受難と復活」に対する弟子たちや人々の信仰を表すものです。

イエスはご自分の弟子になるための心構えをはっきり言いました。「わたしの後に従いたい者は、自分を捨て、自分の十字架を背負って、わたしに従いなさい。自分の命を救いたいと思う者は、それを失うが、わたしのため、また福音のために命を失う者は、それを救うのである。」と。私たちの人生の旅はどちらのほうに向いているのでしょうか。「全世界のものを手に入れようとすることによって、途中で自分のいのちを失ってしまうところにあるのか」、それとも「神の栄光のために捧げることによって、そのいのちを得るところにあるのか」?
私たちはイエスの受難と十字架の出来事に入る前に、改めてイエスに従う決心をはっきりさせます。イエスに従うための心構えは何よりも盲人の奇跡で現れたように、私たちの目の心も開かれることです。その恵みを願い求めます。

【聖書の参照】ユダの裏切り(マタイ26:47-56) ペトロの否み(ルカ22:54-62) 裁判と判決(マルコ14:53-65)マタイ27:3-10、15-26。            

 

(バンバン神父)

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