日本の教会の姿
― 新聞記事の紹介と感想 ―
(1)キリスト新聞の7月5日付けの記事として、日本では無宗教の人は82%という大規模のアンケート結果が掲載されていた。家の宗旨としては、仏教が36%、創価学会6%、キリスト教1%(家の宗旨は無い・知らないが54%)ぐらい。キリスト教に期待していることは、心のやすらぎ、人生観の確立、悩みの解決、善悪の基準、冠婚葬祭、弱者への援助、死後の安心などが圧倒的であるらしい。聖書を読んだことがある人は、男性21%、女性34%。これらのアンケートは宗教を外側から見ていますが、私達の信仰を内側から見ると・・・どうなっているでしょうか? 神への信仰が深まり拡がっていくには、日々の生活の中で"祈りと聖書"が大切にされる以外にはないかも知れません。
(2)同新聞の7月26日付けの記事には、「なぜ日本でのキリスト教宣教が進まないのか?」という問題について書かれていた。若者の教会離れだけでなく、キリスト教の信仰が知識や思想にとどまっていることが主な原因のようです。即ち、心ではなく頭だけのキリスト教であり、生活の中に信仰がないということでしょうか。日本人の心に響くためには、伝統的な日本の宗教を理解したり、諸宗教間の対話が必要ではないかという問題提起もありました。子供や若者に対しては、知識からではなく体で愛を知り信仰を学ぶこと、即ち愛と信仰の体験学習が大切だと思われます。家族の絆を通して、学校や教会での出会いと交わりを通して、また新しい世界に出かけて行くこと等によって・・。
(3)カトリック新聞の8月3日付けの記事には、横浜教区内の藤沢教会の姿が興味深く描かれていました。全国には信徒数3、000人以上の大きな小教区が6つありますが、長崎教区内の2教会を除いて、他の4教会(東京の麹町・吉祥寺・田園調布と上記藤沢)は修道会運営です。この藤沢教会(信徒3、700人強)には2名の司祭以外に、聖体奉仕者35名、信仰入門講座を担当できる信徒リーダー50名がいて、この10年間に約1、000人の信徒が増加している。各地区集会も司祭なしで開催することを目標にしている、と。各小教区にはそれぞれの歴史・事情・環境があり信徒数だけでは判断できませんが、信徒が聖書・教義・典礼・霊性などの学習をし、「信徒が主体的に活動する教会」は生き生きしていると感じました。私達の六甲教会も今後1、000人〜1、500人増加しても、教会のスペースは大丈夫ですから・・・。
桜井神父