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"新たな心で"

                                主任司祭  松村 信也   

 4月1日から新たな地区割(6地区&3ブロック)に基づく、新しくなった「地区会」が始まります。スタートに向けて、地区会コーディネーターの皆様のご尽力はもとより、新たな地区割による新しい「地区会」の各地区長、副地区長の皆様の甚大なご協力によって、全地区足並み揃えて初日から歩み出すことが出来ました。これまでのご協力とご尽力に心から感謝します。また新しい「地区会」が神の望みに向かって歩みながら、さらに信徒の皆様に喜びを配る"つながり"の絆の糸を新たな「地区会」で育んでいけるよう、これからも力を合わせて互いに"分かち合い、支え合って"活きましょう。
 
 さて先月11日に発生した東北関東大震災による被害は、阪神・淡路大震災を遙かに超える多くの犠牲者、大きな被害をもたらしました。大震災を体験する私たち神戸の信者にとって、他人事ではない思いで毎日を過ごしているのではないかと思います。こんな時、忘れてはならないことが今、私たちの心に湧きあがっているでしょう。

 「連帯」、これは弱いもの同士が結束し、強いものに立ち向かうことではありません。弱いものも、強いものも皆、一緒になって交わりを確認する"つながり"です。その"つながり"にあって、互いに励まし合い、助け合い、分かち合う、その強い心の思いが「連帯」です。東北関東大震災の犠牲者・被災者の方々と心の連帯をし、神戸での体験を通して彼らとの暖かい"つながり"の隣人となれますように新たな「地区会」において、各々の形で実践していくことを願っています。

 なぜなら"つながり"こそ、私たち人間が心の底で求めているものであり、その"つながり"によって互いが一人の人間として成熟し、さらに広い社会で"つながり"の輪を広げていくことが出来るからです。「わたしはぶどうの木、あなたがたはその枝である。人がわたしにつながっていれば、その人は豊かに実を結ぶ」(ヨハネ15:5)。と言われるイエスの言葉は、まさにそのことを教えているのではないでしょうか。

 新たな「地区会」の中心は、私たちの信仰の中心であるイエス・キリストです。そのイエスの言葉を心に刻み、主の望まれる教会共同体造りに努めましょう。

 インマヌエル(神は我々と共におられる)、その主が「あなたがたがわたしを選んだのではない。わたしがあなたがたを選んだ」(ヨハネ15:16)と。また主は「古くからの友人をなおざりにするな」(シラ9:10)とも言われます。遠く離れた被災者の方々との"つながり"そして、今はそれぞれの思いで教会から離れている友に対して、暖かい"つながり"の隣人になれますように。新たな地区割に基づく「地区会」の中で、しっかりと"つながり"の絆が結ばれ、その輪が広がっていきますように。
          キリストによって、キリストと共に、キリストのうちに

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